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会社員?フリーランスエンジニアはどっちで働くべき?
会社員?フリーランスエンジニアはどっちで働くべき?
近年のIT業界は採用活動が活発化しております。
企業も優秀エンジニアの獲得に積極的になっており、新卒の年収に「500万」という高めの年棒を提示する会社も少なくありません。

エンジニアの道は大きく分けると「正社員として働く」か「フリーランスとして独立するか」の2つの選択肢が主です。正社員として働いているエンジニアは何年か経つと「このまま会社員としてやっていくか」「独立してフリーランスになるか」の2つの道で迷うそうです。 「エンジニア」という職業は、他の職業に比べると「フリーランス」への敷居が高くない為、(お店を構える必要も人を雇う必要もないので)独立しやすい。と考える人も多いでしょう。
では、エンジニアは、フリーと会社員。どちらで働くのが得策なのでしょうか?
【目次】
  • 正社員エンジニアのメリット、デメリット?
  • フリーランスエンジニアのメリット、デメリット?
  • フリーと会社員、結局どっちが得なの?
  • フリーランスエンジニアから会社員へ。出戻った元フリーランスエンジニアの話
  • まとめ
正社員エンジニアのメリット、デメリット?
エンジニアは正社員で働くべきか?フリーランスで働くべきか?
この結論を出す前に、まず、正社員・フリーランスで働く場合のメリット・デメリットについてお話ししましょう。
-- 正社員で働いた場合のメリット
正社員で働くメリットですが、何と言っても「安定」「信用」に尽きるでしょう。
これはエンジニアに限った話ではありませんが、「会社員である」ということは、解雇されない限り、会社が倒産しない限り、毎月決まったお給料がもらえます。

「解雇されない限り」と言いましたが、犯罪を犯す等、会社に大きな損害を与えない限り、会社員は簡単に解雇されません。これは、家族を持つ人だけでなく、独身者にとっても、まず大きなメリットでしょう。
先ほど「信用」と言いましたが、「正社員」というのは社会的信用も大きいものです。
決まった収入が毎月約束されていること、大きい・小さいに限らず、会社に所属している、身分が保証されているという見られ方をしている。という事です。

また、正社員は毎年決まった昇給があります。
長年働き、会社への在籍年数も長くなると、リーダー、課長、部長…と昇格もしていくかもしれません。
(いわゆる、年功序列の制度ですね。最近では崩れつつある制度ですが…)

信用や安定性だけでなく、正社員であるメリットは、エンジニアである面でも存在します。
それは、正社員として、5年10年と働くことで、「一つの同じシステムにじっくり向き合っていく事ができる」という点です。フリーランスですと(現場によりますが)大体2、3年で別の現場へ移る為、同じシステムと長く向き合う。という事はあまり経験しません。様々なシステムと向き合う。というのもキャリアの一つですが、一つのシステムとじっくり向き合ったからこそ、得られるスキルもあると私は考えています。

昨今の風潮からすると、個人情報など「セキュリティレベル」の高い情報は、派遣や業務委託など外部の人間には触れさせない。正社員のみ扱える。という起業が殆どです。
よって、データ抽出やデプロイ作業など実際のリリース作業も正社員にしかやらせない。という会社が多くなり、やれる事、経験できる事は正社員の方が多い。という点もメリットの一つでしょう。
-- 正社員で働いた場合のデメリット
正社員のメリットは、「安定性」にあると先ほどお話ししましたが、会社から「安定」を与えられる引き換え(!?)に、ある程度会社の言う事を聞かなければならない。という事があります。自分が「こういう風に働きたい」「こういう方向に進みたい」と考えても、それが会社の方針にそぐわなければ、自分が「会社に合わせて妥協する」か、「自分の希望に合う会社へ転職する」か2つに1つです。

考え方にもよりますが、正社員として働く場合、社内の人間関係・上下関係などのしがらみも多くなり、さらには会社行事(飲み会など)へもある程度参加しなければならない。という義務が生じてきます。
つまり、正社員で働く。という事は、「会社に守られる代わりに、ある程度会社に貢献する義務が生まれる。」という事です。
フリーランスエンジニアのメリット、デメリット?
次に、フリーランスエンジニアのメリット、デメリットをお話ししましょう。
先ほど正社員のメリット、デメリットについてお話ししましたが、それと比較して、フリーランスエンジニアで働く場合のメリット・デメリットはどのようなものがあるのでしょうか?
-- フリーランスエンジニアで働いた場合のメリット
フリーランスエンジニアとして働くメリットですが、まず一番に挙げられるものは「収入」でしょう。
(職種やスキルによって違うので、具体的な金額は言えませんが)
企業がエンジニアを外注する場合、SI企業や派遣会社、我々のようなフリーランス仲介会社へ依頼をします。(派遣会社はシステムが違うので、ここでは除外します。)

企業から「1人月当たり50万で、エンジニアを常駐させて欲しい」と依頼があった場合を考えましょう。
SI企業が自社の正社員を常駐させた場合、丸々エンジニアへお給料として支払う。という事はありません。
50万の中から、営業や事務等、自社の人間のお給料をそこから捻出します。するとエンジニアの最終的なお給料は半分程になってしまうでしょう。

対照的にフリーランスエンジニアの場合、個人対企業となるので、営業や事務への経費が必要ありません。
弊社の様なフリーランス仲介会社を介した場合、仲介手数料は発生しますが、5~10パーセントとなり、正社員で働いた場合よりもこの経費は安くなります。
つまり、ざっと見積もっても正社員で働くより、フリーランスエンジニアで働いた方が、収入は1.5倍。多い場合は倍近く多くなる。という事が予想させます。
数年正社員として働き、実力やスキル、交渉力を身に付けたエンジニアがフリーへ転身する。というのはここが一番大きいでしょう。

収入の面以外でも正社員と比べてメリットがあります。
フリーランスエンジニアは現場も働き方も自由に選ぶ事ができます。例えば半年しっかり働いて、次の現場まで1ヶ月位休んで英気を養ったら、また別の現場でしっかり働く。という事も可能です。働き方・ライフスタイルも自分で自分の考えるままに選ぶ事ができる。つまり、正社員で働く場合とは比べ物にならない「自由」を手に入れる事ができます。
-- フリーランスエンジニアで働いた場合のデメリット
以前、「フリーランス1年目が「早めにやっておくべきだった」リスト」でお話ししましたが、フリーランスエンジニアは一国一城の主。誰も守ってくれません。「自由には責任が存在する」と誰かが言っていましたが、その「責任」の重さがデメリット。と言えるかもしれません。この点は人によっては「デメリット」。と感じないかもしれませんが、「一国一城の主」という意識が足りない場合、「デメリット」と感じるでしょう。

他のデメリットについてですが、「社会的信用」という点が、私は一番大きいと考えています。
フリーランスエンジニアは「会社員」でない。ということで「身分が保証されていない」という点で社会的信用が薄い。という点でしょう。住宅ローンの審査などでこの点はネックになってしまう。という部分があります。
ですので、「フリーに転身する前に家を買う」というエンジニアも少なくないようです。
フリーと会社員、結局どっちが得なの?
ここまで色々お話しましたが、どちらが得か…というのは、私にも決められない。というのが本音です。
どちらが得か…というのはその人の持ってるスキルや目指す方向性によるのではないかと私は考えます。

例えば、技術の部分を極めたい。ずっとコーディングをする道でやっていきたい。色んな開発手法事を学びたい。 という考えならば、フリーランスとして働くのが得策でしょう。フリーランスとして働けば色んな会社・色んな現場を見ることができます。ですのでフリーとして働く事がよいでしょう。

対して、プロジェクト管理など、マネジメントの方向に進みたい。という人であれば、一つの場所でじっくりとマネジメントを学び、その手法を試していく。というのがよいでしょう。マネジメントスキルが上がれば昇格・昇給もどんどん可能になるので、正社員として働く。というのがよいでしょう。
フリーランスエンジニアから会社員へ。出戻った元フリーランスエンジニアの話
ここで、弊社でフリーランスエンジニアとして働いていて、その後正社員になったエンジニアの方のお話しをします。
皆さんの選択のお役に立てれば幸いです。
そのエンジニアをAさんとしましょう。Aさんはエンジニア1年目からフリーとして働いていて、エンジニア歴15年のベテランでした。
Aさんはエンジニアとしての技術スキルはもちろん、プロジェクト管理も十分に経験を積んでおり、社交性も十分で、客先での評判もとても高いエンジニアでした。

一度参画した現場のお客さんから、「又Aさんに来てほしい」という話も度々頂き、おそらく一生フリーランスエンジニアとして、第一線でやっていくんだろうな。と考えていました。
ところがAさんがある日突然「正社員として働く。会社員になる。」という話を聞きました。
私はとても驚き、理由をAさんに尋ねると「今までフリーランスとして十分経験を積んだ。技術スキルも。マネジメントスキルも十分積んだ。そして自分にあと、足りない経験は何だろう?と考えたら『組織の一員として働く』という経験だと考えた。」という事です。

「正社員になる」という事も驚きましたが、その理由についても驚きました。おそらくAさんは「経験を積む」という事に貪欲で、エンジニアスキルも十分に積んでなお、経験を積みたい。と考えていたのでしょう。

おそらくAさん程のエンジニアであれば、就職先も引く手あまたでしょう。
その予想通り、Aさんは日本でも有数のIT企業に就職し、又、バリバリと働いています。

「組織で働かなければ得られない。分からない。気が付けない事がある。」

私は「こんな考え方もあるんだな。」と、Aさんから教えてもらいました。 この考え方は全エンジニアに当てはまる。ということではありません。ですが、フリーでないと得られない事、正社員でないと得られない事の両方が存在する。ということではないでしょうか。
【まとめ】
ここまで、フリーランスエンジニアで働く事、正社員で働く事のメリット・デメリットを含め、「どっちが得なのか?」という事をお話ししてきました。 どっちが得か?という事は断言できませんでした。考え方、働き方によって変わってくるもので、「自分の目指す方向」「ライフスタイル」を踏まえ、どちらが得かという結論は自分で出して頂きたい。と考えています。